後援会だより

初夏 第27号

県議会一般質問

県議会一般質問
【1】 中南和の観光施策について
【2】 障害者福祉について
【3】 地場産業の活性化支援について
【4】 大和牛の振興について
(1) 中南和の観光施策について
(質問)

 中南和地域の観光施策についておたずね致します。
その中でまず申し上げたいのは、県では更なる観光振興の充実強化を図るため、今年度より企画部に「観光交流局」が設置され、各般にわたる観光振興施策に関する企画立案や調整機能が発揮されるものと、大いに期待しているということであります。
そして奈良県は、言うまでもなく、県内2件の世界遺産をはじめ、日本を代表する、また、世界に誇れる歴史文化資源や、豊かな自然環境に恵まれ、これまでも多くの観光客を集め、わが国有数の観光地として、評価されてきました。
さらに、今月末から開催される、ユネスコ世界遺産委員会において、県内で3件目となる“紀伊山地の霊場と参詣道”が、あらたに登録される予定と聞いており、これを契機に、一人でも多くの来訪者に県内を「周遊」し、また「滞在」してもらい、奈良県の観光振興に大きく役立てていただきたいと考えています。
さて、中南和特に南和をみますと、明日香・高取・藤原京、長谷・室生、吉野、金剛・葛城、五条等、古代万葉の舞台のみならず、数々の歴史の大舞台となった地域であり、多くの日本人を魅了してやまない数多くの歴史・文化・自然資源に満ちあふれた地域です。
南阪奈道路 このような中南和地域において、去る3月28日「南阪奈道路」が開通しました。これは、大阪南部との連携強化を図る『平成の竹之内街道』といわれるもので、中南和地域にとって待望の道路です。これまでの県内道路事情をみた時、北和地域からは、高速まで短時間で行ける道路事情と、奈良県のへそで中南和の中心である県下第2の都市・橿原市や、その周辺地域である古代・中世の中心地であった高市郡からは、高速まで一時間前後かかるという道路事情に納得いかなかったのです。対して北和地域にはうらやましさを感じていました。
しかし、このたび、この道路の開通により、中南和と県外、あるいは、飛躍的に向上した関空へのアクセスを通じて、国内外との時間距離が大幅に短縮されたと言えましょう。八木駅からのリムジンバスの運行開始や、橿原市内での大型商業施設の立地など、地域の活性化が目に見える形で現れてきています。
個人的にも、私の住む明日香村から橿原市万葉ホールの南阪奈入口まで数分で行くことができ、今まで香芝・法隆寺・大阪柏原の各ICまで混んでいるときには一時間以上かかっていたのが、今では、同じ時間で大阪の中心地に行くことができます。
まさしく、中南和地域が大きく飛躍できる絶好のチャンスが到来してきていることは間違いありません。今こそ県で高いポテンシャルを有するこれらの観光資源を大いに活用し、中南和地域の観光振興施策に、全力を尽くして頂きたい。
そこで、南阪奈道路の開通に伴って、県としての今後の中南和地域の観光振興施策について、観光交流局長にお伺い致します。

(答)谷川観光交流局長

谷川観光交流局長 議員ご指摘のとおり、本年3月の「南阪奈道路」の開通「リムジンバス運行」の開始、さらに「紀伊山地の霊場と参詣道」が世界遺産に登録される予定であり、中南和地域にとって、まさに追い風が吹いているのではないかとの認識。
中南和地域の観光施策については、平城遷都1300年にあたる2010年までの間、古代首都変遷の歴史や文化を活用し、「大和路歴史首都ルネッサンス事業」を展開。
* 本年11月 伎楽の公演と「大化改新」歴史トーク
* 同12月 「大化改新」の舞台を歩くウォークイベント
を開催予定。
さらに、万葉文化館を核として、中南和地域の観光資源をネットワーク化する中で、「紀伊半島の霊場と参詣道」を含めた新たな観光ルートの形成に取り組む。
今後は、中南和地域の地理的特性もふまえ、大阪府等の他府県との連携、さらに関西国際空港を通じたアジアを中心とする外国人観光客の誘致などにも焦点を当てながら、市町村や観光関連事業者と一層連携し、参加体験型観光メニューの活用や「大和路アーカイブ」等による情報発信を行なって参る。

(質問)

 万葉文化館の現状と来館者の誘致対策など、今後の事業展開について伺いたい。

(答)谷川観光交流局長

 入館者は、今年の5月末では、開館以来の合計約42万6千人。昨年秋のアンケート調査によると、来館者は、県内が44%、県外が55%、館の内容については、8割以上の方が満足している。などの結果で、大方の好評を得ているものと認識している。
今後は、館事業のポスターやパンフレット等の配布をはじめ、旅行雑誌への広告掲載、ホームページの充実など全国に向けた情報発信とともに、旅行代理店等に対する働きかけや県内学校等への直接的な誘致活動、各種観光キャンペーン等への参画等きめ細やかな誘致活動も展開していく予定。
万葉文化館  引き続き特別展・企画展の開催、「万葉日本画大賞展」、「平成万葉・千人一首」の編纂事業、あわせて中南和地域の豊富な文化・観光資源と連携した広域観光ルートの形成などにも取り組み、地域の活性化につなげていくよう努力してまいる。

 

(質問)

 国指定「史跡高取城跡」の整備について、これまでの取り組みと、今後の整備に向けての見通しを伺いたい。

(答)矢和多教育長

矢和多教育長 史跡高取城跡は、国の補助事業として平成元年度から5年度まで、石垣の補修、橋の設置、園路整備を実施。また、平成7・10年度の台風による復旧事業として、石垣の修復、園路補修、倒木処理、石垣積み直し、土留め工事等を実施。
平成12年度には、高取町が「史跡高取城跡及び周辺地域整備基本構想」を策定。
更に、平成14年度から、緊急地域雇用創出事業で3ヶ年継続して樹木の伐採や除草等の環境整備事業が実施されている。
現在、高取町の整備検討委員会において、「基本構想」に基づき、国・県の補助を受け保存管理計画及び整備基本計画を策定中。県委員会高取城跡としても、計画の構想段階から、地域の方々が参加し、保存に関わることが重要であると考えている。
文化財を身近に感じ、今後も大切に守っていただけるよう、これからの保存・整備について文化庁との調整等も含め、協力してまいりたい。
 


(質問)

(1)障害者施設の整備の方針について伺いたい。

(2)支援費制度は障害者ケアマネジメントが重要と考えるが、県の基本的な考え方について伺いたい。また、介護保険制度と支援費制度との統合については、財源問題やサービスの利用に際しての課題をどのようにするかについて議論が必要と考えるが、今後、県としてどのような考えで取り組むのか。

(3)知的障害者生活支援事業に関し、現在三箇所の施設で事業が実施されているが、どのような基準で委託しているのか。また、今後どのように取り組む予定か。

(答)上森福祉部長

上森福祉部長(1)今後の本県の施設整備に関しては「地域生活支援」「ともに生きる」をキーワードとしショートステイ、デイサービス等の字事業を積極的に展開しようとするもの、又、安定的な運営基盤を確保するために福祉作業所等から法定の通所授産施設への転換を図ろうとする施設整備などについて支援したいと考えている。

(2)県では、障害者ケアマネジメント体制づくりを支援するため、ケアマネジメント従事者の養成、より幅の広い視点を持った従事者の養成を目指した上級研修に、努めてまいる所存。
なお、障害のある人が住み慣れた地域で暮らし続けるための支援として、ケアマネジメントは重要であり、障害当事者、支援者、地域住民、行政などがそれぞれの立場で、どのように取り入れて連携していくべきなのかを、奈良県ケアマネジメント推進委員会においても検討し、その普及と実践に必要となる関係機関や関係者のネットワークの構築を進めてまいる所存。また、介護保険制度との統合については県としては単なる統合ではなく、両制度の理念が実現されるような枠組みの構築につながることが望ましいと考えている。国の動向を注視しながら、必要な意見を申し述べてまいる所存。

(3)知的障害者生活支援事業の実施に係る方針としては、
[1] 北和・中和・南和の各圏ごとの、適切な配置、[2] 各支援センターとネットワークを構築するなど、効果的な支援体制が確保できるか、
[3] 広域的な相談支援についての経験と人材の有無や実施への意欲、等を総合的に勘案し、3箇所の施設に事業を委託している。
県においては新しい障害者長期計画の策定事業を行っているところで、ケアマネジメントの体制づくりと相談支援センターの機能の強化について今後とも障害者が地域で生活しやすい環境づくりに向けて、市町村とも連携を密にして事業の展開を図ってまいりたい。


(質問)

繊維業界のこれまでの事業成果を踏まえ、繊維業界自らの取り組みに対してどのような支援を行おうとしているのか。

(答)奥田商工労働部長

奥田商工労働部長 本年度から、長期的展望を持って、中国などこれまで輸入品攻勢を受けてきた地域に対し、逆に奈良ブランド商品の販路を切り拓くべく計画しています。この8月には北京において商品展示会を開催し、来年度以降も事業をさらに発展させる計画です。
今後とも、県として、繊維産業育成の観点から、長期的視野に立って必要な支援を実施していく所存です。


(質問)

「大和牛(やまとうし)」として認定条件と現在の生産や販売の状況、さらには、今後、県として「大和牛」の振興についてどのような取り組みを進めようとしているのか。

(答)林農林部長

林農林部長 県内産ブランド牛肉「大和牛」は、「大和牛流通推進協議会」を推進母体として昨年4月から販売を開始している。
大和牛の認定条件は、
[1] 優良な和牛を素牛として、県内で14ヶ月以上飼育した黒毛和種の雌うし
[2] 肉質規格の3等級以上のもの
[3] 奈良県食肉流通センターに出荷したもの
となっている。
指定生産者は現在15戸、本年5月までに427頭の大和牛を出荷、県下26指定販売店で提供している。
今後の大和牛の振興については、消費者・料理関係者・マスコミ等を対象とした大和牛評価会及び試食会の開催、イベント・フェアー等消費者にアピールする効果的な販売やPRの実施、販売店に加え、料理店を含めた流通ルートの開拓、などの取り組みを行う所存である。


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